2012年、全世界における広告費は全般的に成長しましたが、すべての産業がそれに貢献した訳ではありません。テレコム、日用消費財、およびメディア産業は、対前年比で各7.0%増、6.8%増、5.8%増と、大きく広告費支出を増加させました。これに対して、ヘルスケアや耐久消費財など、かつては広告費シェアの上位を占めていた産業の2012年の広告費支出は減少しました。
テレコム: 2012年、テレコム産業は最も大きな成長 (対前年比7.0%増) を遂げましたが、全産業における広告費のシェアのランキングでは11カテゴリー中の7位で、まだ比較的低い位置にとどまっています。しかし、ラテンアメリカ(対前年比35.6%増)、中東/アフリカ(対前年比13.2%増)では二桁成長を遂げているので、2013年においてテレコム産業がランキングを上げる可能性は高いでしょう。
日用消費財(FMCG): 日用消費財の広告費支出は、9.5%の急成長を達成した10-12月期の影響により、対前年比でも6.8%増の力強い成長を遂げ、増加率ではテレコムに次いでいます。この増加率と全産業中トップシェア (25.1%)の広告費は、日用消費財産業が長期にわたり広告業界のリーダーの立場にいて、全世界における広告費成長の推進に重要な役割を果たしていることを示しています。
自動車: 自動車産業の広告費支出は10-12月期に減少(対前年同期比2.8%減)し、その結果、2012年の広告費の伸びはわずか3.4%となりました。これは広告費全体におけるシェアでは7.8%で、5位にあたります。
エンターティンメント: エンターティンメント産業は、広告費支出の増加率では対前年比でわずか3.1%増にとどまりましたが、全広告費におけるシェアは2位(11.8%)でした。
図1. 産業別広告費の増減率 (2011年に対する2012年の増減率)
図2. 産業別広告費シェア (2012年)
※Nielsen Global AdViewは世界80カ国以上を対象に、国別、媒体別(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、屋外、映画およびインターネット広告)、企業別、業種別等の広告費を調査しています。
2012年Q4の全世界における広告費の概況をまとめたホワイトペーパー『Nielsen Global AdView Pulse』(英語)はこちらからダウンロードいただけます。 『Nielsen Global AdView Pulse』は地域別、国別に広告費トレンドをまとめた詳細レポート『Nielsen Global AdView』(有償)の抜粋版となります。 *お申込みフォームへのご入力後、ダウンロードURLが表示されます。 (ダウンロード期限:2013/5/22まで)
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