インターネット広告費が対前年比で７％成長、電気通信事業者の広告出稿が増加

ニューヨーク州ニューヨーク － 2012年 11月 8日 -消費者の視聴行動、購買行動に関する情報および知見をグローバルに提供するニールセンは、世界中のテレビ、新聞、雑誌、ラジオ、屋外、映画およびインターネット広告の広告費を計測するNielsen Global AdView Pulseの調査結果を発表しました。それによると、2012年 1-6月期は、世界的にインターネット広告費が他のメディア広告費をしのぎ、対前年比で7.2%増加し、広告出稿企業別の集計では、電気通信事業者(テレコム事業者)の広告出稿が大きく増加していることがわかりました。

ニールセンの Global AdView Pulse によると、世界中のほとんど全てのメディアにおいて、広告費が増加しています。2012年 1-6月期、インターネット (+7.2%)、ラジオ (+6.6%)、およびテレビ (+3.1%) の増加が、雑誌 (-1.3%) の減少と相殺され、全体的な広告投資は 2.7%の増加 となりました。

インターネット広告費は、中東およびアフリカ (+30.3%) そして南米 (+20.6%) の新興市場において急増しています。興味深いのはヨーロッパで、全体的な広告費は減少を見せているものの、インターネット広告費は他の地域の中で3番目に高い増加を見せています (+11.2%)。

テレビ広告費は世界的に見ても、引き続き広告費の大部分 (61%) を占めていますが、中東およびアフリカ (+30.1%)、南米 (+6.2%)、そして北米 (+4.0%) で大きく増加しています。テレビ広告費は、ヨーロッパでは 2.2% の減少、アジア太平洋では 若干上昇しています (+1.4%)。

雑誌広告費は、ヨーロッパおよび北米で激減していますが、新聞・雑誌広告費は南米、アジア太平洋、そして中東およびアフリカなど、他の地域では増加しています。

映画広告費は、アジア太平洋では +40.2% と注目すべき増加を見せ、ヨーロッパではわずかですが、0.4% 上昇しています。これにより、南米 (-21.1%) そして中東およびアフリカ (-19.1%) での減少はあるものの、世界全体では 5.9% の上昇となりました。

屋外広告費は、2012年 1-6月期、中東およびアフリカでは+38.8%、次いでアジアパシフィックが+16.7%により増加しました。

ラジオ広告費は、グローバルでの増加が 6.6% あり、計測した全ての地域で増加が見られました。

また、不確かな経済情勢が続き、多くの業界が広告支出に慎重になる中、電気通信事業者は引き続き広告への投資を続け、2012年 1-6月期の広告費の支出は前年同期を上回っています。グローバルでの支出の増加が +7.9% となった電気通信事業界では、南米 (+32.5%) や、中東およびアフリカ (28.3%) といった新興市場が、特に著しい増加を見せています。

2012年 1-3月期、自動車業界はことさら支出を抑えていましたが、1-6月期で見ると、前年同期比で 6.3% 増加していることが分かります。経済状況に多くの問題がある西ヨーロッパでも、広告費は、2012年 1-6月期は前年同期比で 1.4% 増加しています。