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2006年8月15日号

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■ コラム　【ウェブマーケティング・データライン】

「ネットレイティングスの新サービスでみるポータルサイト」

　（ネットレイティングス　マーケティング部　西村総一郎　）

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■ コラム　＜ウェブマーケティング・データライン＞

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▼△▼　ネットレイティングスの新サービスでみるポータルサイト　▼△▼

ネットレイティングスは先月からインターネット視聴率に新しいサービス

を登場させた。従来のネット視聴率はドメイン単位、サブドメイン単位とい

うURL の物理的単位で集計されていた。複数のサブドメインで同一のコンテ

ンツを提供しているケースがあるが、従来はこれが別々のものとして集計さ

れていた。例えば、Yahoo!オークションは数十のサブドメインで運営されて

いるが、従来のネット視聴率ではこの数十のサブドメインを束ねてYahoo!オ

ークション全体の利用状況を知ることが難しかった。一方、同一のドメイン

であっても、ディレクトリー以下で切り分けて、複数の性格を持つコンテン

ツを提供しているサイトもよくある。このケースでも従来はそれぞれのコン

テンツの利用状況を知るためには特別な集計が必要であった。商用ウェブサ

イトが巨大化していく中で、また、画一的な URL構造のルールがない中で本

当に意味のある視聴率やランキングを作っていくことは難しい。それぞれの

URL をひとつずつを分析し、そのページが提供しているコンテンツの内容を

確かめ、分類していく必要があるからだ。

実は米国をはじめとする Nielsen//NetRatingsインターネット視聴率を提

供している各国では、この膨大な手間のかかるコンテンツ単位の視聴率を既

に「Market Views」というサービス名で導入している。ネットレイティング

スが膨大な作業を積み重ね、それぞれの URLを分類、辞書化している。もち

ろん、刻々と更新されるウェブサイトをパーフェクトに把握していくことは

不可能なので、この「Market Views」サービスはウェブサイト運営者の多大

な協力の下に成り立っている。サイト運営者が常に最新の情報をネットレイ

ティングスに知らせてくれているのだ。

Market View は現状、ペアレント（運営会社・グループ）、ブランド、チ

ャネルという 3層構造でレポートが構成されている。例えば、マイクロソフ

トを例に取ると、最上位概念は運営会社である「マイクロソフト」である。

その下に、マイクロソフト社が運営するいくつかのウェブサイトがブランド

として存在する。 その中で「MSN」ブランドで括られるべきページの全てが

ブランド「MSN」として集計される。また、MSNにはいくつもの性格を持った

コンテンツグループが存在する。例えば、「MSNサーチ」や「MSNビデオ」、

「MSNホットメール」などだ。これらが、URL単位でそれぞれのコンテンツグ

ループごとにチャネルとして括られる。 MSNは総合ポータルであるので、そ

れぞれのチャネルの利用者も多いわけだが、従来は MSN全体と他のウェブサ

イトを比較するしかなかった。あるいは複数のサブドメインを括って擬似的

にチャネル化して比較するしかなかった。例えば、MSN検索と Googleの検索

サービスを比較することは容易ではなかった。Googleの URL構造では、検索

サービスはwww.google.comもしくは www.gogle.co.jpで提供されているが、

このURLグループの中には検索以外のサービスも含まれている。また、MSNの

検索サービスも複数のサブドメインで提供されいる。これを比較するために

は従来視聴率ユーザーは特別な計算をネットレイティングスに依頼するしか

なかったがMarket Viewsではこの問題を解決している。

さて、前置きがとても長くなってしまったが、ネットレイティングスは先

月からこのMarket Viewsのプレリリース版である「ポータル・コンテンツ・

ビュー」サービスを開始した。全てのウェブサイトへの導入を前に日本の主

要ポータルサイト運営会社10社の協力を得て、まず、ポータルサイトからコ

ンテンツ単位の集計を開始した。今回はその結果の一部を紹介しよう。

まず、ポータルサイトの性格そのものであり、顔であり、また、広告枠と

しても価値の高いトップページのみの利用状況が下記である。最新の視聴率

データは7月度版が既に提供されているが、ポータル・コンテンツ･ビューは

集計に時間を要するため、最新データは6月データである。

----------　　　6月の主要ポータルサイトTopページ利用状況　----------

チャネル 利用者数　　　　　　　 ページビュ

（単位:千人）　　　　 　（単位：千頁）

Yahoo!トップページ　　　　　　 28,792 1,832,844

MSNトップページ　　　　　　　　 7,395 187,660

楽天市場トップページ　　　　　　5,140　　　　　　　　　　 51,886

gooトップページ　　　　　　　　 2,895 64,757

infoseekトップページ　　　　　　2,369　　　　　　　　　 　37,266

BIGLOBEトップページ　　　　　　 2,224 60,437

livedoorトップページ　　　　　　2,080　　　　　　　　　　 19,286

@niftyトップページ　　　　　　　1,698　　　　　　　　　　 52,645

OCNトップページ　　　　　　　　 1,430 40,372

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Source：Nielsen//NetRatings Potal Contents View 家庭からのアクセス

上記の結果を見るとやはりYahoo!が抜け出ていることがわかるが、その他

のポータルの健闘も目立つ。 ISP系ポータルは会員のユーザー領域のみが利

用されているに過ぎないと揶揄され、広告枠としても低く見られがちである

が主要ポータルの中では下位にランクされるOCNでも150万人近い利用者がト

ップページを見ている。ペービューに至ってはBIGLOBE、@nifty、OCNとも第

3位の楽天市場に遜色のない利用があることがわかる。一方、 livedoorはト

ップページの利用者数に比べて、トップページビューが低いことがわかる。

livedoorのユーザーは他のコンテンツを目的に利用していることがここから

も顕著に窺われる。ちなみにlivedoorのキラーコンテンツである「livedoor

ブログ」チャネルの利用者数は939万人でトップページの4.5倍もある。

次に検索サービスの利用状況が下記である。ある意味、下記のデータはネ

ットレイティングスが初めて厳密に計算した検索サービスの利用状況結果で

ある。

----------　 6月の主要ポータルサイト検索サービス利用状況　----------

チャネル 利用者数　　　　　　　 ページビュ

（単位:千人）　　　　 　（単位：千頁）

Yahoo! Search 27,063 2,053,073

Google Search 12,128 903,793

MSN Search 9,465 268,296

Jword Search 4,598 72,679

BIGLOBE Search 2,802 98,069

goo Web Search 2,322 56,598

@nifty Search 1,832 54,368

livedoor Search 1,641 18,666

OCN Search 790 47,587

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Source：Nielsen//NetRatings Potal Contents View 家庭からのアクセス

*infoseek Searchは7月度データよりチャネル化して算出する予定です。

上記で改めて日本の独特な検索サービス市場状況がわかる。海外では例を見

ないYahoo!の強さが見て取れる。一方、Yahoo!には水を開けられているとは

言え、ドメインランキングでは比較的下位にいるGoogleも本業検索サービス

においての強さを明確に示している。また、日本語キーワード検索サービス

であるJWordの台頭も確認できる。

次に各ペアレント（事業体）の利用者数Top5のチャネルを紹介する。これを

みると各事業体のどのコンテンツが支持され、事業の柱になっているかがわ

かる。

----------　 6月の主要ペアレント利用者数上位5コンテンツ 　----------

ペアレント　　 　　 チャネル 利用者数

（単位:千人)

Yahoo!　　　　　　　全体　　　　　　　　　　　　　　　 35,893

トップページ 　　　 　　　　　　　　　 28,792

Yahoo! Search 27,063

Yahoo! Geocities 17,335

Yahoo! News 17,288

Yahoo! Auction 14,662

Yahoo! Sports 12,344

Microsoft 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　 24,844

Microsoft Windows 9,909

MSN/Windows Live Search 9,465

MSN/Windows Live トップページ　　　　 7,395

MSN/Windows Live News 4,872

MSN/Windows Live WindowsMedia 4,763

Rakuten 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　 24,343

Rakuten Ichiba Shopping 14,156

Rakuten Blog 8,727

Rakuten Ichiba Search 7,070

COOL ONLINE(ブランド）　　　　　　 　　 6,807

Rakuten トップページ　　　　　　　　　　5,140

cgiboy(ブランド） 　　　　　　　 3,427

GMO internet 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　 21,525

lolipop Rental Server 8,190

TeaCup 7,509

JUGEM 5,274

Yaplog 4,675

Jword Search 4,598

Nifty 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　 20,215

@nifty Homepage 16,416

Cocolog 6,988

@nifty Search 1,832

@nifty トップページ　　　　　　　　　　 1,698

Sports@nifty 1,017

NEC 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　 18,352

NEC(ブランド）　　　　　　　　　　　　　3,096

BIGLOBE Search　　　　　　　　　　　　　2,802

BIGLOBE トップページ　　　　　　　　　　2,224

BIGLOBE Stream　　　　　　　　　　　　　1,657

BIGLOBE webryseal　　　　　　　　　　　　 723

NTT Communications 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　 15,622

OCN トップページ　　　　　　　　　　　　1,430

Blogzine　　　　　　　　　　　　　　　　1,027

OCN Search　　　　　　　　　　　　　　　　790

OCN Myhosting　　　　　　　　　　　　　　 320

OCN News 248

OCN Mail 175

Livedoor 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　 15,518

livedoor Blog 9,387

livedoor トップページ　　　　　　　　　 2,080

livedoor News 1,827

livedoor Search 1,641

livedoor Shopping 1,073

NTT Resonant 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　 14,749

goo Blog 6,451

goo Oshiete 2,962

goo トップページ　　　　　　　　　　　　2,895

goo Web Search　　　　　　　　　　　　　2,322

goo News　　　　　　　　　　　　　　　　1,760

Google 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　 14,589

Google Search 12,128

Google Image Search 2,013

Google Maps 2,002

Google News 1,094

Google Desktop 593

Usen　　　　　　　 全体　　　　　　　　　　　　　　　　　　 6,203

GyaO(ブランド）　　　　　　　　　　　　　3,494

ShowTime(ブランド）　　　　　　　　　　　1,125

GyaO Hikari　　　　　　　　　　　　　　　　805

Highway Internet 743

OnGen(ブランド）　　　　　　　　　　　　　 418

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Source：Nielsen//NetRatings Potal Contents View 家庭からのアクセス

*6月時点でNTT CommunicationsとNTT Resonantは統合前

さて、ネットレイティングスでは来年度中を目処にこのポータル・コンテン

ツ・ビューを全てのウェブサイトに拡大したMarket Viewsの導入を目指して

いる。ご期待とご支持、ご協力を心からお願い申し上げます。

（ネットレイティングス　マーケティング部　西村総一郎）

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Nielsen//NetRatings REPORTER 編集部