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2013/08/02 [データ]
ニールセン、2013年第1四半期の世界の広告費動向を発表
- 中南米とアジア太平洋が世界の広告支出を牽引
- オンライン・ディスプレイ広告は2桁の成長
- 産業別広告支出では、鉱工業、農業、不動産業で広告支出が増加
メディア視聴行動分析サービスを提供するニールセン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼COO:武智清訓)は、ニールセンが全世界の広告費を調査するGlobal AdView Pulseの2013年第1四半期(1-3月)版の結果を発表しました。
それによると、広告支出は世界全体で回復傾向が続いていますが、2013年第1四半期の増加ペースは緩やかになりました。世界全体での広告支出は対前年同期比でわずか1.9パーセントの伸びに留まりました。広告支出の状況は地域ごとに大きな差が見られ、ヨーロッパでは減少、中東、アフリカ、中南米、アジア太平洋では微増、北米では増減なしとなりました。(図表1参照)
■地域別広告費:中南米とアジア太平洋が世界の広告支出を牽引
中東およびアフリカでの広告支出は、2012年前半の落ち込みから持ち直しの動きが続いており、第1四半期には2.9パーセントの伸びを記録しました。しかし全体の広告支出が上向く一方で、地域最大の市場のひとつであるエジプトでは広告支出が20パーセント減少しており、この国の政情不安がもたらす影響は今も残ります。
第1四半期に11.9パーセントの伸びを記録した中南米の広告支出は際立っていました。驚くべきことに、地域内全ての国で広告支出が増加しました。しかしこの新興地域も、アルゼンチンを含むいくつかの国における高い失業率や激しいインフレといった問題に直面しています。
ヨーロッパに目を向けると、地域経済の問題が重くのしかかり、広告支出が未だ減少傾向にあることがはっきりと見て取れます。ヨーロッパがこうした経済苦境から抜け出すのは、まだ当分先のことになりそうです。
アジア太平洋の広告支出は堅調な伸びを続け、第1四半期は5.8パーセントの増加となりました。中でも中国、インドネシア、フィリピンは、ほぼ20パーセント増と著しく成長しています。この地域で支出が減少したのは日本のみ(1.1パーセント減)でした。
図表1.地域別広告費
■媒体別広告費:オンライン・ディスプレイ広告は2桁の成長
2013年第1四半期の媒体別広告支出においては近年のトレンドが継続し、広告支出内訳ではテレビが今もなお大きな割合を占めており(全媒体中の59%を占め、世界全体で3.5%の増加)、今後すぐにこの地位が脅かされることはないと言えるでしょう。しかしながら、テレビ広告でさえもヨーロッパ経済不況の影響は避けられず、第1四半期のヨーロッパにおける広告支出は2.9パーセント減少しました。
印刷媒体広告はゆるやかな減少が続き、第1四半期は雑誌が-2.8%、新聞が-4.7%でともに減少となりました。新聞は北米、ヨーロッパ、アジア太平洋で、雑誌はヨーロッパ、アジア太平洋、中南米、中東、アフリカでそれぞれ減少し、世界全体で印刷媒体広告が減少していることがわかります。それでも、新聞・雑誌をあわせた媒体シェアはほぼ30パーセントを占め、印刷媒体広告は未だに広告メディアミックスの中で重要な存在であることを証明しています。
オンライン・ディスプレイ広告は調査対象がまだ一部の国に限定されていますが、第1四半期で26.3パーセント増と驚異的な伸びを記録しました。とりわけアジア太平洋(33.2%)、中南米(48.2%)でオンライン・ディスプレイ広告の成長が著しくなっています。また、オンライン・ディスプレイ広告は、広告全体が落ち込むヨーロッパでさえも、10.4パーセント増と大きく成長しました。
「広告支出の全体的な傾向は変わりませんが、テレビ広告費の増加が緩やかになり、印刷媒体広告がわずかに減少することで、オンライン広告に成長の余地を与えています。こうした従来メディアにおける変化は微々たるものですが、広告予算の配分が時代と共に変化していく様子は注目に値するでしょう。我々は今後も広告支出のこうした変化と、それによる広告主への短期的・長期的な影響を注視していきます。」とニールセンのグローバル広告分析部門責任者ランダル・ベアードは述べています。(図表2参照)
Global AdView Pulseについて
Nielsen Global AdView Pulse はテレビ、新聞、雑誌、ラジオ、屋外、映画およびインターネット広告の広告費を調査します。データの有効性により、各市場に含まれるメディアの種類は異なります。
本レポートに含まれる各国の外部データは以下の通りです。
アルゼンチン: IBOPE
ブラジル: IBOPE
クロアチア: Nielsen in association with Ipsos
エジプト: PARC (Pan Arab Research Centre)
フランス: Yacast
ギリシャ: Media Services
香港: admanGo
日本: 日本デイリー通信社
クウェート: PARC (Pan Arab Research Centre)
レバノン: PARC (Pan Arab Research Centre)
メキシコ: IBOPE
汎アラブメディア: PARC (Pan Arab Research Centre)
ポルトガル: Mediamonitor
サウジアラビア: PARC (Pan Arab Research Centre)
スペイン: Arce Media
スイス: Nielsen in association with Media Focus
アラブ首長国連邦: PARC (Pan Arab Research Centre)
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【ニールセン株式会社会社概要】
会社名: ニールセン株式会社 英文社名: Nielsen Co., Ltd.
本社所在地: 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-25-18 渋谷ガーデンフロント
資本金: 1億円
設立: 1999年5月
代表者: 代表取締役会長兼CEO 福徳 俊弘
代表取締役社長兼COO 武智 清訓
主要株主 :ニールセン、 トランスコスモス株式会社 など
ニールセン株式会社はニールセン、トランスコスモス株式会社などの出資による合弁会社です。ニールセンの消費者視聴行動分析部門の日本法人として、視聴者分析、広告分析のソリューションを通じて、お客様のビジネスにおける重要な意思決定を支援するデータ、分析、インサイトを提供しています。製品やサービス、及び分析結果のインサイトについては、広告主企業、メディア運営企業、Eコマース企業、広告会社より高い信頼性の評価をいただいております。ニールセン株式会社のサービス概要、及び会社概要は、http://www.netratings.co.jp/ でご覧いただけます。
ニールセンについて
ニールセン・ホールディングスN.V.(NYSE:NLSN)は世界的な情報・調査会社で、マーケティング及び消費者情報、テレビ等のメディア情報、オンライン情報、モバイル情報、トレードショーやそれに関連した分野でリーダー的地位を確立しています。アメリカ・ニューヨークとオランダ・ディーメンに本社を持ち、世界100カ国以上でビジネスを展開しています。詳細は、ホームページ(www.nielsen.com)をご覧ください。
ニールセン株式会社が提供しているソリューションと主な製品サービス
視聴者分析ソリューション
インターネット視聴率データ Nielsen NetView
スマートフォン視聴率データ Nielsen Mobile NetView
スマートフォン・メディア利用実態調査レポート など
広告分析ソリューション
オンライン広告統計データ Nielsen AdRelevance、Nielsen AdRelevance EXpenditure
広告効果分析サービス Ad Effectiveness など
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本件に関するお問い合わせ先:
ニールセン株式会社 広報担当 西村 総一郎
電話:(03)4363-4200
e-mail: jpw_press@nielsen.com