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2017/10/19 [データ]

スマートスピーカーに対する期待値は、10代、50歳以上で高い~ニールセン 消費者のマルチデバイスの利用状況を発表~

- 50歳以上のスマホ利用は拡大傾向にあり、ネット利用者の67%が利用

- 情報検索をする際に最も利用されるのはスマートフォンで、10代は86%がスマートフォンメイン

- 音声検索の利用者では、スマートスピーカーに対する期待が高く、64%が便利そうと感じている

視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタル株式会社(東京都港区、代表取締役社長 宮本淳)は、9月末より販売を開始した消費者のマルチスクリーンの利用動向調査「Nielsen Digital Consumer Database 2017(ニールセン デジタル・コンシューマー・データベース2017)」をもとに、消費者のマルチスクリーン利用状況についての分析結果を発表しました。
まず、年代別のデバイスの利用状況を見ると、49歳以下ではスマートフォンからのインターネット利用が最も多く80%以上の人が利用していました。50歳以上では依然としてパソコンからのインターネット利用が多いものの、スマートフォンからのインターネット利用は2015年の48%から約20ポイント増加し、67%となっていました(図表1)。
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次に、情報検索に最もよく利用するデバイスを見ると、全体で53%の人がスマートフォンから最もよく情報検索をしていました。スマートフォンから最もよく利用する人の割合は若年層ほど高く、特に10代では86%を占めていました。また、その割合は増加傾向にあり、2015年と比べすべての年代で増加していました(図表2)。
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最後に、新しいデバイスとして注目されている人工知能(AI)を搭載したスピーカー:スマートスピーカーに対する期待値を見ると、全体では43%の人が便利そうであると答えていました。年代別にみると、10代の期待値が最も高く60%の人が便利そうであると感じており、次いで50歳以上では47%が便利そうであると感じていました(図表3)。また、スマートスピーカーに対する期待値を、現在音声検索を利用している人と利用していない人とで比較すると、利用している人では64%であるのに対し、利用していない人では40%と、24ポイントの差が見られました(図表4)。
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当社シニアアナリストの高木史朗は、次のように述べています。「インターネットに接続することのできるデバイスとして、スマートフォンはその利用者数を拡大し、幅広い年代にとってメインのデバイスとなりました。また、情報検索でもスマートフォンをメインに利用する人は拡大傾向にあり、今後さらにスマートフォン中心のデバイス利用が続くことが想定されます。そのような中、先日GoogleとLINEが新しいデバイスとして注目されているAI搭載型のスマートスピーカーを発売開始しました。この新しいデバイスに対する発売前の期待値としては、音声検索を使っている人の期待値が高いという結果は想像通りでしたが、年代別に見た時に、10代と50歳以上の期待値が高いという興味深い結果がでました。パソコンやスマートフォンでのインターネット利用に慣れ親しんでいる20-49歳と比べて、50歳以上では文字を入力するよりも音声で入力することに対する期待が高い可能性があります。新しいデバイスに対する関心の高い若年層だけでなく、50歳以上にこの新しいデバイスが浸透すると、特に室内でのインターネット利用が大きく増加する可能性があります。米国で最も利用されているAmazonのスマートスピーカーも年内に発売開始されることが発表されています。マルチデバイス利用の現状を把握することはもちろん、今後は新しいデバイスによる影響も注視していく必要があるといえます」。
Nielsen Digital Consumer Database 2017について
Nielsen Digital Consumer Databaseは、デバイス(スクリーン)とコンテンツ(サービス)の両面から、その利用状況を調査することで、今日の消費者が、「どのデバイスから」「何を視聴し、どんなサービスを利用」しているのかを俯瞰できる基礎調査データです。 2012年より継続調査を行っています。
本年度の調査は2017年9月8日~9月9日にかけて実施され、スマートフォン、パソコン、タブレットのいずれかのデバイスを通して月1回以上インターネットを利用している日本全国の15歳(高校生)以上の男女、計2,913人を対象に調査を行いました。
サンプル数は、上記4デバイスからのインターネット利用者の人口構成比によって割り当てられ、インターネットユーザーを代表するように割りつけられています。

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【ニールセン デジタル株式会社 会社概要】

社名:  ニールセン デジタル株式会社  英文社名: Nielsen Digital Co., Ltd.
本社所在地: 〒107-0052 東京都港区赤坂2-17-7 赤坂溜池タワー11階
資本金:  1億円
設立: 1999年5月
代表者:  代表取締役社長 宮本 淳

ニールセン デジタル株式会社は、ニールセンの消費者視聴行動分析部門の日本法人として、視聴者分析と広告分析のソリューションを通じて、お客様のビジネスにおける重要な意思決定を支援するデータ、分析、インサイトを提供しています。製品やサービス、および分析結果のインサイトについては、広告主企業、メディア運営企業、Eコマース企業、広告会社より高い評価をいただいています。ニールセン デジタル株式会社のサービス概要、および会社概要はwww.netratings.co.jp でご覧いただけます。

ニールセンについて
Nielsen Holdings plc(NYSE: NLSN)は、世界的なマーケティング調査会社として消費者の視聴行動、購買行動の分析を行っています。視聴行動分析部門は、メディア・広告企業向けに各種デバイス上での動画・音声・テキストのコンテンツおよび広告視聴動向を把握するトータルオーディエンス測定などを提供しています。購買行動分析部門は、消費財メーカーや小売企業を対象に業界で他に類を見ない世界規模のリテールパフォーマンス分析などを提供しています。視聴行動分析、購買行動分析を他のデータと組み合わせた世界レベルの測定・分析により、ニールセンはクライアントのパフォーマンス向上を支援します。S&P 500企業として、世界人口の90%を網羅する100ヵ国以上に拠点を有しています。詳細は当社ウェブサイトをご覧ください: www.nielsen.com
ニールセン デジタル株式会社が提供しているソリューションと主な製品サービス
視聴者分析ソリューション
インターネット視聴率データ Nielsen NetView
スマートフォン視聴率データ Nielsen Mobile NetView
インターネットユーザーデータベースサービス NetView Lifestyle Powered by Video Research Interactive
検索サービス利用データ Nielsen MegaView Search など
広告分析ソリューション
デジタル広告視聴率 Nielsen Digital Ad Ratings
広告効果分析サービス Nielsen Digital Brand Effect など
視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタル株式会社(東京都港区、代表取締役社長 宮本淳)は、デジタル広告における透明性やアカウンタビリティに関する最近の動向に関するニールセン グローバルプレジデント兼COOステーブ・ハスカーのAd Age誌への寄稿の要約を発表しました。
多くの業界アナリストが、2017年はアメリカ市場においてデジタル広告費が初めてテレビ広告費を上回る年となると予測しています。この現象は「従来のメディアと比べ、デジタルマーケティング施策は効率が高く、検証しやすい」というごく最近まで業界に蔓延していた前提を物語っているかのようです。
2017年が始まってから 2か月余りが過ぎた現在、アメリカにおける一部の大手広告主企業はデジタル媒体社に対し、彼らによって出稿される広告や彼らが販売するターゲットオーディエンスについてのアカウンタビリティの強化を公然と要求し始めています。特に、不正に対する予防対策や第三者による認証、そしてビューアビリティの最低基準を整備することが媒体社に求められています。また、媒体社が自らの結果や実績を自らの手で評価することがないように、「独立した第三者」による検証が要求されています。そして最も重要なのが、広告の全ての価値をファイナルクリック数(コンバージョン数)で評価するのではなく、全プラットフォームを網羅して実証して欲しいという広告主の要求でしょう。
このような要求を受けて、一部の大手デジタル媒体社は自社の計測指標に対し、Media Rating Council (MRC、メディア業界におけるオーディエンス計測サービスを監督するアメリカの業界団体)による監査の受け入れを発表しました。しかしながら外部監査に関する媒体社と広告主との間でのやりとりを見る限り、この動きは業界が適切な方向に向かっていないのではないかという懸念を起こさせます。その4つの理由を説明します。
1. 認定は必ずしも「独立性」(客観性)を担保するものではない
MRC が実施する監査は、対象となるオーディエンス計測指標がそもそもの意義を果たしているかを検証するものです。勿論、MRC 認定を取得することで指標の計測手法や土台の透明性が向上することになります。しかしながら、これは一部の媒体社が主張しているように、その媒体社が「閉鎖されたプラットフォーム」ではないことを証明することにはなりません。ニールセンは MRC のプロセスを支援していますが、MRC の監査は単に広告主企業のマーケターの安心材料となるだけで、そこには引き続き、マーケターは「閉鎖されたプラットフォーム」で収集されたデータに基づいて広告費用配分を決定しなければならないリスクが存在します。仮にデジタル媒体社のオーディエンス計測指標が MRC 認定を取得したとしても、指標は「独立した第三者」の計測プロバイダー企業によって公表されたものではなく、他社指標との比較もできません。
2. 広告主が求めているのは、「人」ベースの視聴計測
ニールセンは、「人」ベースの視聴計測を行うことを企業理念としています。ここで気を付けなければならないのが、「ビューアビリティ」と「オーディエンス計測」は異なるものだということです。デジタル広告の世界は、未だに画面をスクロールしなければ見られない広告、不適切なコンテンツの横に掲載される広告やそもそも画面に表示されない広告などの問題を抱えています。その結果、デジタル広告に関する会話は、「ビューアビリティ」をコアな指標とすることを中心に行われています。しかし、広告が「人」によって視聴されたことを証明すること、さらには広告を視聴した人物のデモグラフィック属性を明らかにすることも、ビューアビリティと同じくらい重要だということを覚えておいてください。多くの計測指標はデバイスをカウントするもので、その先に存在する「人」をカウントしていません。広告主の視点からすると、「人」を装ったもの(ボットなど)やターゲットではないオーディエンスに対してビューアブルな広告は、そもそも見ることができない広告同様に価値が無いでしょう。
3. マーケターにとってのジレンマは、どのデジタルメディアに予算を投下するかだけではない
マーケターのより大きな課題は、いかにしてターゲットとなる消費者にリーチするか、そして彼らがどこにいようと、最終的にはビジネス成果を出すことにあります。一流のマーケターは、テレビがデジタル動画かという選択肢ではなく、スクリーンをまたいだ動画の活用を考えています。そのためには、広告の売り手と買い手の両方が、全てのメディアをまたいで、検証可能な指標でメディアプラットフォームを比較できることが必要です。従ってマーケターに求められる指標とは、動画を含む全メディアを同一条件で比較できるもので、デジタルメディア特有の指標ではありません。
4. 「トータルリーチ」と「重複排除リーチ」は別物である
同じ「人」が30回視聴した広告と30人に個々に視聴された広告とでは、ターゲットの消費者の購入意思決定における広告の影響度は大きく異なります。加えて、トータルでのリーチ計測や影響の把握と同様に、テレビやデジタル動画など、異なるプラットフォームでの重複を除外したリーチ計測や影響の把握は、売上増という最終的な目標への貢献度の検証において重要です。
これらの課題に対するソリューションは、「独立した第三者」によるオーディエンス視聴計測とビューアビリティの両方を網羅した全プラットフォームに適用可能な視聴計測基準です。一流のマーケターがアカウンタビリティの強化を求めるのは当然ですが、「閉鎖されたプラットフォーム」におけるビューアビリティや MRC 認定だけでは十分な答えになっていないと言えるでしょう。
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本ニュースリリースに関するお問い合わせ:
久々江敦志、コミュニケーションズ
Eメール:JPNwebmaster@nielsen.com 電話: 03-6837-6549

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TEL:03-6837-6500(代表)
E-Mail:jpw_press@nielsen.com

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