WATCH WEEKLY
2014年10月13日~10月17日号
注目ニュース
米で高まるラジオ需要
大方のアメリカ人にとって、ラジオは日常生活に不可欠なもの。ニールセンの Audio Today レポートによると、12歳以上のアメリカ人2億4400万人が毎週ラジオを聴取しているが、これはアメリカの人口のほぼ 92% に相当する。デジタル化の普及により、今日のラジオ聴取者は様々な方法でラジオを楽しめるようになったが、コンテンツクリエイターや広告主にとっても数年前には存在しなかった方法でラジオ聴取者とのエンゲージメントを獲得できるようになった。6月24日に開催されたニールセン主催「Nielsen’s Consumer 360」カンファレンスにて発表された Audio Demand Landscape 調査の報告では、アメリカにおけるラジオ聴取者を6つのセグメントに分類、各セグメントの特徴を踏まえた新たなインサイトを提示している。
http://bit.ly/1q9Rqfi
米におけるウェアラブルデバイスの利用実態
アメリカの一般世帯における「ウェアラブル」の普及拡大により、ウェアラブルデバイスは進化を続けている。これに伴い、ウェアラブルデバイス利用者によるデータプランの利用も拡大傾向にある。ニールセンが新たに実施した分析によると、アンドロイド対応ウェアラブルデバイス所有者はスマートフォンに対するエンゲージメントが強く、平均的なアンドロイド利用者に比べてアクセスするアプリケーションの種類やデータ利用量が多い。当分析には2013年9月から2014年2月まで、Electronic Mobile Measurement （EMM）を用いて測定されたBluetooth を利用したアンドロイド対応ウェアラブルデバイスの利用実態データが用いられた。
http://bit.ly/1pEnLxk
米におけるヒスパニック系ミレニアル世代の攻略
アメリカにおける18歳から29歳のヒスパニック系人口の 38% は英語とスペイン語を母国語とするバイリンガルで、その人口は過去10年間で 73% 増加している。10代後半から20代のヒスパニック系バイリンガルの人口や消費力、影響力が強くなる中、多くの企業はこのグループの攻略を優先事項として掲げている。ニールセン、Univision Communications と Starcom MediaVest Group の多文化部門が共同で実施した最新の脳科学調査では、バイリンガルのヒスパニック系ミレニアル世代に対して同じ広告を英語とスペイン語で提示し、広告における言語の影響を測定した。調査結果によると、概ね結果が優れていたのはスペイン語の広告だった。
http://bit.ly/1qr4w9Q
マーケティング担当者はマルチスクリーン広告キャンペーンに一貫した非重複のオーディエンスメジャメントを求める
多くの広告を行う企業が最終的に目指すのはリーチの向上。しかしながら、オーディエンスの規模はあくまでも効果測定の1要素にしか過ぎない。オーディエンスに到達することは、必ずしもオーディエンスの「共感」や売上の獲得を意味しないからだ。今日の消費者は複数のプラットフォームでコンテンツに接触することから、効果的かつ売上に直結するメッセージの開発は多くの企業の注目の的となっている。複数スクリーンでの動画視聴が増加傾向にあることを考えると、マルチスクリーン広告の重要性は今後高まることが予測される。実際、最近ニールセンが全米広告主協会（Association of National Advertisers、略称 ANA）と共同で実施した調査によると、調査対象となったマーケターの 85% が共感と売上の両方を獲得できる「効果的な」メッセージを伝達する手段として、2016年までにマルチスクリーン広告キャンペーンの重要性は高くなると回答した。
http://bit.ly/1wvtupc
米での2014年クリスマスに最も欲しいゲームランキング、トップは既存タイトルが占領
秋の訪れと共に、人々はクリスマスを意識し始める。ニールセンは Video Game Tracking の最新データを利用して、2014年クリスマスに最も欲しいテレビゲームランキングを発表した。ランキングから、ゲーマーにとって最も魅力的なゲームタイトルはゲーム機によって異なることが明らかになった。
http://bit.ly/1wHfOrY
業界ニュース
The Wall Street Journal （ウォールストリート・ジャーナル紙）
ニールセン、米 ADOBE と提携して新たなデジタル視聴測定サービスを共同で展開
ニールセンは Adobe との提携を発表、提携によりスマートフォンやタブレットを含む様々なデバイスでのオンライン動画視聴測定の精度を向上する。同社は10月21日、オンラインテレビや動画、その他デジタルコンテンツの視聴を追跡する新サービスを発表。新サービスを通じて得られた視聴データは Adobe のオンラインアナリティクスによる解析が可能となり、オンラインコンテンツの視聴者数をより具体的に把握できるようなる。新製品が来年、媒体社や広告主に提供される。
Marketing Land （デジタルマーケティングニュースサイト）
米におけるブランド動画広告の投稿先として人気が高まる FACEBOOK
ソーシャルメディアのアナリティクスを提供する Socialbakers によると、ブランド動画広告の投稿先として Facebook の人気が高まっている。同社が最近実施した調査を見ると、YouTube ではなく Facebook に動画広告を投稿するブランド数は着実に増加している。調査データから、マーケティング目的の動画広告の Facebook への投稿数は2014年末には YouTube への投稿数を上回ることが見込まれる。
MediaPost （広告メディアニュースサイト）
モバイルアプリ媒体社、アプリのテレビ広告の追跡を開始
eMarketer が 2014年6月に発行したレポートによると、アメリカでモバイルメディアが総広告費に占める割合は過去最大の上昇を記録、2014年末には総広告費の 10% を占めると予測されている。広告主は電子メール、オンライン、ソーシャルやその他メディアを組み合わせたより複雑なクロスチャネル広告キャンペーンを検討する傾向にあり、「統合マーケティング」が新たなスタンダードになりつつある。この動きを受けて、モバイルアプリ媒体社もアプリのクロスチャネル広告キャンペーンを試験的に開始、キャンペーンにはテレビなどのより伝統的なメディアも組み込まれている。
USA Today （USAトゥデイ紙）
米のテレビネットワークに希望を与える秋の新テレビ番組視聴率
アメリカで秋から始まった新テレビシーズン開幕から 4週間が経過した。NBC の The Voice と The Blacklist を除き、新番組の視聴率が総じて低迷した昨年に対し、今年は大手テレビネットワークに希望を与える兆校が見受けられる。
今週のデジタル用語
コストパークリック （COST PER CLICK）
コストパークリック（CPC）とは 1 クリックを獲得するのにかかる広告コスト（クリック単価）。コストパークリックスルー（CPCT、1 クリックスルーを獲得するためにかかるコスト）と共に用いられる。
業界インサイト
エンターテインメントインサイト
ニールセンが発表した2014年クリスマスに最も欲しいテレビゲームランキングの上位は既存タイトルが占領しているが、中には新タイトルも見受けられる。上位ランクの新タイトルは Madden NFL 15、Call of Duty: Advanced Warfare （コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア）、NBA 2K15、Assassin’s Creed: Unity （アサシン クリード ユニティ）、NHL 15、Just Dance 2015、ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア。2013年に最も人気となったゲームタイトルの1つ、Grand Theft Auto V （グランドセフト・オートV）は新作ではなく PS4 と Xbox One 対応のアップデート版が発売され、それぞれのゲーム機ランキング4位となった。
