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2014/09/05

Nielsen Watch Weekly 2014年 8月25日~29日号

WATCH WEEKLY

2014年8月25日~29日号


 

注目ニュース

米で高まるラジオ需要
大方のアメリカ人にとって、ラジオは日常生活に不可欠なもの。ニールセンの Audio Today レポートによると、12歳以上のアメリカ人2億4400万人が毎週ラジオを聴取しているが、これはアメリカの人口のほぼ 92% に相当する。デジタル化の普及により、今日のラジオ聴取者は様々な方法でラジオを楽しめるようになったが、コンテンツクリエイターや広告主にとっても数年前には存在しなかった方法でラジオ聴取者とのエンゲージメントを獲得できるようになった。6月24日に開催されたニールセン主催「Nielsen’s Consumer 360」カンファレンスにて発表された Audio Demand Landscape 調査の報告では、アメリカにおけるラジオ聴取者を6つのセグメントに分類、各セグメントの特徴を踏まえた新たなインサイトを提示している。 
http://bit.ly/1q9Rqfi
米におけるウェアラブルデバイスの利用実態
アメリカの一般世帯における「ウェアラブル」の普及拡大により、ウェアラブルデバイスは進化を続けている。これに伴い、ウェアラブルデバイス利用者によるデータプランの利用も拡大傾向にある。ニールセンが新たに実施した分析によると、アンドロイド対応ウェアラブルデバイス所有者はスマートフォンに対するエンゲージメントが強く、平均的なアンドロイド利用者に比べてアクセスするアプリケーションの種類やデータ利用量が多い。当分析には2013年9月から2014年2月まで、Electronic Mobile Measurement (EMM)を用いて測定されたBluetooth を利用したアンドロイド対応ウェアラブルデバイスの利用実態データが用いられた。
http://bit.ly/1pEnLxk
米におけるヒスパニック系ミレニアル世代の攻略
アメリカにおける18歳から29歳のヒスパニック系人口の 38% は英語とスペイン語を母国語とするバイリンガルで、その人口は過去10年間で 73% 増加している。10代後半から20代のヒスパニック系バイリンガルの人口や消費力、影響力が強くなる中、多くの企業はこのグループの攻略を優先事項として掲げている。ニールセン、Univision Communications と Starcom MediaVest Group の多文化部門が共同で実施した最新の脳科学調査では、バイリンガルのヒスパニック系ミレニアル世代に対して同じ広告を英語とスペイン語で提示し、広告における言語の影響を測定した。調査結果によると、概ね結果が優れていたのはスペイン語の広告だった。
http://bit.ly/1qr4w9Q

ニールセン推定 - 米のテレビ保有世帯数は 1億1640万世帯

ニールセン発行の National Television Household Universe Estimates (全米テレビ保有世帯推定)によると、テレビ放送の新シーズン(9月)開始直前でのアメリカ全国のテレビ保有世帯数は 1億1640万世帯となり、2013-2014年度の同推定から 0.5% の増加となった。テレビ保有世帯における 2歳以上の人口は 2億9600万人で、前年比 0.5% の増加。同推定はアメリカの国税調査局のデータを中心に、補助データとして州政府保有のデータを利用している。今回発表された 2015年度の数字は、人口とテレビ普及に関する前年度からの実質的な変化を明らかしている。

http://bit.ly/1A1ISZW

モバイルアプリの利用増加がブランドに示唆すること

Apple が「アプリがあれば何でもできる」、という趣旨の広告と共に大量のアプリを世の中に送り出して以来、企業のブランドマネージャーや CMO (マーケティング最高責任者)は、自らの事業にとってのアプリの必要性を自問自答してきた。ニールセンが最近発表したアメリカにおけるモバイルアプリの利用実態データを見ると、アメリカの成人によるアプリの利用時間は増加しているものの、実際に利用されているアプリ数は横ばいだ。またアプリ利用時間の 80% は検索・ポータル・ソーシャル、エンターテインメント、そしてコミュニケーションという 3つのカテゴリーが占めている。

http://bit.ly/1Cmy9xe

 


 

業界ニュース

Fox Business Network (ニュース専門ケーブルテレビチャンネル)
ニールセン、電子商取引の未来を語る
ニールセンの戦略施策担当社長、John Burbank (ジョン・バーバンク)がアメリカのニュースチャンネル、Fox Business Network の番組「Risk and Reward」に出演した。同社が前日に発表した電子商取引に関する Global Study のファインディングスについて、番組司会の Deirdre Bolton (ディアドラ・ボルトン)との議論が収録されている。

Tech Times (米テクノロジー業界ニュース・情報サイト)
FACEBOOK、TWITTER、REDDIT で最も人気のあるテレビ番組
アメリカでは8月26日、2014年エミー賞の受賞番組が発表された。興味深いことに、受賞番組が最も人気のある番組とは限らない。事実、Facebook、Twitter や Reddit で人気の高いテレビ番組は、ほとんどノミネートされなかった。Quartz は Facebook、Twitter、Reddit とニールセンから収集したデータを用いて、ソーシャルネットワーク利用者に最も人気のあるテレビ番組の分析を実施。それぞれのソーシャルメディアサービスが異なる目的で利用されることを反映してか、人気の高いテレビ番組もサービスによって異なる結果となった。

Media Post (広告メディアニュースサイト)
広告収入に頼る体質から脱却しつつある米の大手メディア企業
CBS、the Walt Disney Company、Time Warner などアメリカの大手メディア企業は広告収入に頼る体質からの脱却を図っている。広告収入に変わる新たな収入源として期待されているのは会員制有料放送料、番組販売や制作費など。CBS を例に挙げると、CBS Outdoor を切り離して独立させた。同社の CEO (最高経営責任者)、Les Moonves (レス・ムーンヴェス)は「広告収入と非広告収入の比率は半々に近づきつつある」、とコメントしている。

Financial Times (フィナンシャル・タイムズ紙)
米のテレビ広告枠、広告主の買い控えが顕著に
華やかなエミー賞の準備が進む中、アメリカのテレビ業界は不況以来、初の売上減に直面した。今年のアップフロント(大手ネットワークが 9月からの新シーズンで放送する番組の広告枠の約3分の2を大手広告主に対し、先行販売すること)では売上額が 6% 減少して 181億ドルとなり、2009年以降初の売上減となった。最も厳しい結果となったのはテレビ放送の 7.7% 減、ケーブルは 4.7% 減となり、タブレットやスマートフォンでの動画視聴に市場シェアを奪われる形となった。


今週のデジタル用語

クリックスルー (Click Through)

「クリックスルー」とは、利用者がインターネット上の広告に接触、クリックして広告主のウェブサイト(コンテンツ)に移動することを指す。




業界インサイト

広告インサイト
ニールセンは最近、アメリカにおけるモバイルアプリの利用実態の調査を実施した。主なファインディングスは、2014年第4四半期(10月-12月期)のアメリカの成人利用者によるモバイルアプリ利用時間は月平均 30時間 15分で、2年前に比べて 65% 増加している。ただし、実際に利用されるアプリ数は横ばいとなっている(2014年第4四半期のアプリ利用数は 26.8、前年同時期の利用数は 26.5)。これは長期に渡ってチャンネル数や視聴時間は増えているものの、平均視聴チャンネル数はほぼ横ばい(平均 17 チャンネル)というテレビの状況に類似している。企業は、「毎月利用する 27 アプリの 1 つとして、利用者は本当に我々が提供するアプリを利用するだろうか」、という現実的な問いかけをする必要があるだろう。答えはブランドの種類によって異なる。

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