|
HIGHLIGHTS
ニールセン 2017年第2四半期（4-6月期） TOTAL AUDIENCE REPORTを発表
現代の生活者を取り巻くメディア環境は絶え間なく変化し、拡大している。アメリカ在住の成人における 1日当たりの平均メディア接触時間は、昨年度と比較して30分増加した。上記のメディアとはデジタル、オーディオ、テレビという一般生活者にとってコンテンツの配信や発見の対象となる3大メディアプラットフォームを意味する。これらのデバイスは2億人以上のアメリカ人にとって生活の一部となっているため、生活者は自らの趣味・嗜好に合ったエンターテインメントをいつでも利用することが可能になっている。
ニールセンの 2017年第2四半期（4-6月期） Total Audience Report は、上記の3大プラットフォームを横断したインサイトをまとめている。テレビに関しては、テレビに接続されたデバイスを利用してコンテンツを従来のテレビにストリーミングする（OTT）という行為は、アメリカの生活者に益々浸透している。オーディオについては、大方のAM／FMラジオ利用者による聴取は家庭外で行われている（職場、あるいは通勤中）。デジタルを見るとPC、スマートフォン、タブレットに共通して最も利用時間が長いカテゴリーはエンターテインメントと検索及びSNS。
コネクテッドデバイスでテレビに接続
新たなテクノロジーが次々と登場する中、アメリカにおける生活者世帯は新たな手法を用いてコンテンツにアクセスしている。2017年6月時点、テレビ保有世帯の 58.7% （6,950万世帯）がテレビ受像機にコンテンツをストリーミングすることができる何らかのコネクテッドデバイスを所有しており、これらのデバイスにはインターネット接続マルチメディアデバイス、スマートテレビやインターネット接続テレビゲーム機などが含まれる。
インターネット接続デバイスの世帯保有率
テレビ保有世帯の内、コネクテッドデバイスを保有する 58.7% の世帯は
ゲーム機のみ保有 1,450万世帯 (12.2%)
スマートテレビのみ 1,340万世帯 (11.3%)
マルチメディアデバイスのみ 1,100万世帯 (9.3%)
全3種類 650万世帯(5.5%)
ゲーム機とスマートテレビ 1,100万世帯 (9.3%)
マルチメディアデバイスとスマートテレビ 570万世帯 (4.3%)
マルチメディアデバイスとゲーム機 740万世帯 (6.3%)
INDUSTRY NEWS
Variety （エンターテインメント業界誌）
米Amazon、Fire TV インターナショナル版をリリース
Amazon は 2017年11月7日火曜日（現地時間）、同社の Fire TV スティックのインターナショナル版を発表した。Fire TV Basic Edition として発表された新製品は世界各国で同社のプライムビデオサービスの利用を可能にするもので、同社の音声アシスタント「Alexa」を搭載。Alexa をローカライズする必要がないため、同社にとってはプライムビデオの世界展開を加速できることになる。
Amazon.com で販売される同製品の価格は 50米ドル、配送エリアは世界100か国以上。同社のカナダ、フランス、イタリア、スペインのサイトでも販売される他、メキシコやブラジルのサイトでも近日中に発売される予定。アメリカ国内での注文はできない。
アメリカの大手テレビネットワークCBSの最高経営責任者（CEO）、Les Moonves （レス・ムーンヴェス）は11月3日午後（現地時間）に行われた同社の投資家向け収支報告の際に、2017年のアップフロント交渉でニールセンのTotal Audience Measurementが重要な役割を果たすことを期待するコメントを出した。「トータルオーディエンス視聴率は、CBS が放送する番組がリーチする視聴者数に対する正当な対価を得るための重要なステップとなる。視聴習慣の変化を踏まえ、今後は大きな対価が期待できるだろう。」 もっと見る
CNBC （ニュース専門放送局）
米21st Century Fox、大方の事業を Disney に売却する方向で調整
近い筋の情報源によると、21st Century Fox は同社の大方の事業を Walt Disney Co., に売却する方向で調整を進めており、今後はニュースとスポーツに特化する。
同社の役員は規模を重視しており、エンターテインメント事業における規模を拡大する見込みがないことから買収に前向きな姿勢を取っている。現在のメディア市場や競争環境を踏まえ、ニュースとスポーツに特化することが同社にとってはより効果的と判断した模様。
Billboard （音楽・エンターテインメント情報誌）
Nielsen Music 360 2017年アメリカ調査結果：好調な音楽ストリーミング、ラジオも依然として人気
アメリカの生活者は音楽に時間と金を費やしており、最も人気がある音楽入手経路はストリーミング。アメリカの Nielsen Music が実施した最新調査によると、アメリカ総人口の90%は何らかの音楽を楽しみ、週当たりの平均聴取時間は32.1時間で昨年の26.6時間から86%増。音楽に費やす金額は平均で年間 156米ドル、内最も大きな割合を占めるのはライブパフォーマンス。
AdWeek （アドウィーク誌）
コネクテッドテレビストリーミングデバイス、全米のほぼ 7,000万世帯に普及
ニールセン発行の 2017 Nielsen Total Audience Report によると、アメリカ在住の成人のメディア接触時間は上昇傾向にあり、対して1日当たりのリアルタイムテレビ番組視聴時間は減少傾向にある。コネクテッドテレビデバイス保有世帯数は過去1年で飛躍的に増加、6,950万世帯となった。同レポートは Apple TV、Roku、Google Chromecast、スマートテレビ、テレビゲーム機など拡大傾向にあるデバイスに着目。生活者はこれらのデバイスを介してNetflix やHulu などのSVOD （定額制動画配信）サービスを利用している。
TechCrunch （IT系スタートアップ・ウェブニュースサイト）
米Facebook、インフルエンサー向けクリエイターアプリを発表
Facebook は受け身の「ながら動画視聴体験」を「充実した視聴体験」に変えるために、SNS のインフルエンサー向けツールを用意、インフルエンサーが発信するコンテンツに対するコミュニティの創造を支援する。同社は 11月16日木曜日（現地時間）、新ツール「Facebook Creator」を発表。同ツールに含まれる Live Creative Kit はインフルエンサーによる実況へのイントロやアウトロの追加、Facebook と Instagram 共通コメントや Messenger チャット用受信ボックス、Twitter へのクロス投稿機能や豊富なアナリティクス機能などを提供する。
MediaVillage （メディア・広告業界向け情報・ニュース）
クロスプラットフォーム計測の意義
メディア業界ではスポーツの例えを用いて説明をしたり、格言を引用したりする会話を頻繁に耳にする。例えば計測を「チームスポーツ」とすると、会話の焦点は「試合がどこまで進んだか」になる。指標の話をする場合、メディアエコシステムのどこを見渡しても「ファウル」だらけ。ニールセンのプロダクトリーダーシップ担当 SVP、Jessica Hogue （ジェシカ・ホーグ）の寄稿記事は、クロスプラットフォーム視聴の全貌を把握する上での課題や直接比較を行うために関係者同志が計測方法に合意する難しさが述べられている。
Inside Radio （ラジオ・放送業界ニュースサイト）
米Westwood One、広告主に ROI 保証
広告主に対してラジオの媒体価値を証明するべく、アメリカのCumulus Media 傘下のラジオネットワーク Westwood Oneは広告キャンペーンのROI保証という大胆な策を打ち出した。業界初となるROI保証の提供に向けて、Westwood Oneは選定された広告主企業に対してラジオスポットのテストを行い、ニールセンの力を借りて広告キャンペーンのROIを計測する。マイナス結果が出た場合、同ネットワークは保証したROIが達成されるまで無償で追加スポットを流すとしている。
Quartz （ビジネス・経済ニュースサイト）
米ミレニアル世代、最も動画を視聴するスクリーンはテレビ
コードカッターが多いとされるアメリカの18歳から34歳までのミレニアル世代の平均テレビ視聴時間は飲食、買い物、YouTube視聴時間の合計を上回っている。これはVideo Advertising Bureauがニールセン、アメリカ合衆国労働省労働統計局、ComScoreのデータを対象に実施した分析によるもので、Video Advertising Bureauは「テレビは引き続き、若者にリーチする最も効果的な手段」という見解を出している。分析結果によるとミレニアル世代のテレビ視聴時間の平均は1日3時間で、従来のテレビ放送、録画（DVR）、タイムシフト視聴（Netflix など、スマートテレビ視聴アプリを除く）が含まれる。
|
